曖昧

輝く瞳の中に隠れたBlue

4 Wallsを総括する

Love is 4 Walls
あなたで満たした Mirror Mirror
Love is 4 Walls
神秘的な迷路 迷路

彼女たちにとってこの1年3ヶ月はどのようなものだったんだろう。あの夏の日、突然の活動終了に私自身も呆然として、このままアイドルの世界からこのグループがいなくなったらどうしよう?猛烈な不安に襲われた。それでも信じて待とうと決めて過ごした日々、後輩たちがどんどん成功していく姿を見て沢山嫉妬した。あぁもう見放されたのかな?いっそのことファンをやめてしまおうか、そう揺れた時もあった。
私はNu ABO以来f(x)がずっと大好きで、f(x)のビジュアルに惚れて、リリースする作品たちの世界観に毎年惚れ直して、メンバーのアイドルらしくないシャイで心優しい温厚な所に惹かれて、とにかくこのグループしか見えてない人間だから、世間や他グループのファンから思うような評価を貰えなくて歯痒かったし本当に悔しかった。f(x)の音楽を理解できないなんて可哀想だと今も真剣にそう思ってるけど、特にSMTの後なんかはレポ見ると気分が悪くて。もっと知って欲しい、なのにグループとして何もアピールできない…この空白期間がただ苦しかった。

初めてティーザーが出た日、瞬間的に「勝った」と思った。何に勝ったのかは自分でもよく分からないけど。他を寄せ付けない何かをまだ彼女たちは持ち続けていて、また誰も真似できないf(x)だけの道を開拓したんだなぁと誇らしかった。夢幻的って彼女たちのためにある言葉じゃない?Pink tapeでは儚さを先取りしたように思うけど(その時はその言葉が最も適切だった)、2年経って「夢幻的」という言葉がこのグループを表す最も適切な言葉・最高の褒め言葉になったと思う。「夢幻的」パズルのピースがはまったみたいに納得した。不可解、奇妙、難解といろいろ言われて来たけれど、アイドルの音楽に「夢幻的」という表現を使えるなんて。MVが公開されたとき、クリスタルの後ろで流れ始めた映像と曲にに目と耳を疑って。過去最大級に期待以上のものだった。涙が止まらなくて、「待ってて良かった」この一言に尽きた。全てが救われた気がした。

ソルリがいなくなってから、4人は当たり前のようにその部分をカバーし歌って踊って時にはわいわい騒いでいた。それがあまりにも違和感がなくて、私の中で脱退について割り切ったと言っても少し寂しくもあった。でも今回痛切に感じたのは、f(x)は努力を見せないプロなんだということ。一見力んでいるように見えないし、何も言わないから悲しいようにも見えないし、淡々とずっと変わらないように見えるけれど。何も感じないことなんてないのに。ファンと同じように、いやそれ以上に苦しかったことを感じさせないように気丈に振舞っていた、その大人の我慢が爆発したのが1位を取った11月5日Mカだと思っていて。ずっと背負わざるを得なかったものが取り除かれたように、ルナとクリスタルは子どもみたいに泣いた。4人のハグは小さくて、去年まで当たり前のようにいた人はいなかった。それは少し切ないけど綺麗だった。「気苦労に対するお返し」その一言で、ファンには見せなかった当事者たちだけにしか分からない重荷がどれだけ大きかったのかが伝わってきて。沢山の我慢をして、苦しい時期を耐えて、それでもファンのことを考えて曲を選び、投げ出さないでいてくれた4人が素直に愛おしかった。

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文字通り最高のカムバック。活動は短かったけど、例年通りまたf(x)に惚れ直した。惚れ直すしかなかったね。本当にお疲れ様、本当にありがとう。